Windowsのサウンドってそうだったのか!(2)- 音量ミキサーとステレオミキサー

Sound Mixer © stockmediacc

ちょっと確認不足があり、直しました(同日夕方)

今日は全国的にクリスマスですねー。特にいつもと何も変わらない日常を過ごしておりますよわたくしは。誕生日だって、家族全員に忘れられて週末に・・・・・・・・、グチグチグチグチグチグチ・・・・。あ、すみません。

そんな事とは一切関係なく、ステレオミキサーの謎が少しずつわかってきてやっと「その2」が書けそうな気がします。いや、書きますとも。負けんぜ!

ってわけで、今回は音量ミキサーとステレオミキサーのお話です。どうなりますやら。

Windowsのサウンドってそうだったのか!(1)- レベルメーターと音量 はこちら

 

音量ミキサーとは

音量ミキサー(Sound Mixer、サウンドミキサー)は、アプリケーションやシステムの再生音をミックスしてスピーカーなどで聞けるようにするソフトウェアミキサーです。

Windows Vista で WASAPI(Windows Audio Session API)という新しいオ-ディオAPIが導入されましたが、その仕様には共有モード(shared mode)と排他モード(exclusive mode)があります。アプリケーションが共有モードを使うと、個々の音量を調整できるようになったのです。XP でも複数のアプリケーションの再生音を同時に聞くことができる機能自体(KMixer)はありましたがてんでだめだったので、サウンドカードのメーカーが独自のソフトウェアでこの機能を提供していることもありました。Vista からは Windows の WASAPI で対応したわけです。Vista の出はじめのころは、この音量ミキサーが表示されないPCもあったみたいですが、おそらくサウンドドライバーがうまく対応していなかったのが原因でしょう。Windows 7 では普通に使えるPCがほとんどのようです。いいことです。

ちょっとした図を書いてみました。これで、音量ミキサーの機能はばっちりですよね。分かりにくいところはあまりないと思います。

Windows-sound-mix2

ステレオミキサーとは

問題なのが、ステレオミキサーです。音量ミキサーが再生音のミキサーだったのに対して、こちらは録音側デバイスという扱い。これ、ブログなんかを読んでると Windows 7 でさえ有効になっていないことが多々あるし、ノートPCでは有効にさえできないことがあるようです。私の最新のノートPCもそうです。詳細は、「ステレオミックス問題総合対策情報」「RealTekオーディオデバイス総合情報」にまとまっていますので、そちらをお読みください。

で、資料を読むと、このステレオミキサーの機能というのは、PCの再生音、さっき説明した音量ミキサーの出力を録音側に戻す(loopback capture)機能です。残念ながらすべてのサウンドドライバーが持っているとは限らないとも書いてあります。名称も、“Stereo Mix”、”Waveout Mix”、”Mixed Output”、”What You Hear” などとメーカーによって違っています。そんなややこしいことになっている機能なんです。こちらも図を書いてみましたよ。

Windows-stereo-mix

あれれ、ミキサーって言うのにミックスしてないですね。再生音を録音側の入力に戻すだけの機能です。ステレオミキサーって名前はちょっとおかしいですね。”What You Hear” ってのはサウンドブラスターの時の名称ですが、どうもこれがぴったりきます。

録音側のライン入力やフロントマイク(FrontMic)の「このデバイスを聴く」オプションをチェックすると、音量ミキサーにそれらが現れてミキシングできるようになります。サウンドカ-ドでPC再生音をミックスしたりエコーをかけたりしてライブ配信するときの設定はこんな感じじゃないでしょうか。

RealTekのサウンドマネージャは何かがおかしい

上の絵で紹介した設定で、ライン入力には iPhone を接続して音を流し、FrontMic にマイクを接続した状態にして実験してみます。iTunes でも音を再生します。その時の音量ミキサーはこんな感じ。

Windows-sound-mix3

ライン入力をミュートにしたり、マイクの前で叫んだりすれば音がちゃんと聞こえるし、レベルメーターもちゃんと振れます。いいですね。このままこの再生音をライブ配信すればいい。でも、録音側のステレオミキサー、レベルメーターが振れてません。おかしい。レベルも100%になっているのですがね。

stereo-mix

そこで何かわかるかと思って、RealTek HD オーディオマネージャを起動してみます。

realtekam2あれ、不思議。FrontMicの再生ボリュームが 0 になっているのに音が出ています。上にある録音ボリュームは、Windows 側の録音ボリュームと一緒に動くようです。で、ここの再生ボリュームを上げていくと、「声が、おくれて、二重に、きこえ、ます」(いっこく堂風味)ということは、RealTek HD オーディオマネージャの再生ボリュームは、Windows とは関係ないところで動いているらしい、ということになります。録音デバイスの「このデバイスを聴く」をやめて、こちらを使ってみましょう。サウンドチップのハ-ドウェアで処理しているのでしょう、今度は遅延のない音声が聞こえます。

図も書いてみました。今までのところをまとめてみると、私のテストしたマシンでは Realtek HD オーディオマネージャのボリュームを変えたところで、外に出てくる音は変わっても Windows のステレオミキサーには何の効果もないということです。普通に音を再生するだけのときはこれで十分なわけですが、ステレオミキサーを使って再生音を配信ソフトや録音ソフトでミキシングするというのには使えないんですね。ややこしや。

(追記:2012年12月25日夕方)ここで、やはりおかしいと思い、デバイスを無効にして有効にするなどアレこれあたふたとやったら、こんどはステレオミキサーのレベルも振れるようになったし、Realtek HD オーディオマネージャでマイクやライン入力のボリュームを調整しても、ステレオミキサーのレベルにちゃんと反映するようになりました。でも、今度はライン入力やスピーカー出力のレベルメーターは全く振れなくなりました。どうも、デバイス同士が何かを奪い合っている感じ。やはりまだ、何かがおかしいことに変わりはないようですね。ということで、やはりステレオミキサーは鬼門なのだなぁ。それともオレの環境だけの現象かしら。このあたり、長丁場で調べてみることにします。次の図も書き換えました。元の図はこれです。(追記終わり)

Windows-stereo-mix-realtek2

どうですか?ここまで読んできて。こんな感想じゃないですか?

「だってさ、書いてるあんたも大分くたびれたじーさんみたいだけど、パソコンのほうも古いマシンだからしょうがないんじゃねーの?」

ごもっとも。でもね、ステレオミキサーがうまく動かないっていう話はわりとよく聞くんだよん。あれ「だよん」てなんやねん。で、ここで終わったらなんだか消化不良だわな?でしょ。ここからは妄想力も駆使して、なぜステレオミキサーが「鬼っ子」扱いなのかを考えてみたいわけですよ。

隠されたステレオミキサーの真実を妄想する

まずはまっとうな意見からいきますか。

オーディオループバック仕様とオーディオチップの実装のかい離

デバイスドライバで解決できることだったら、たぶんもうできてると思うわけですよ。ということはおそらくオーディオチップ設計の問題であるという気がするのです。さっき見た Realtek HD オーディオマネージャなんかは一部チップ内の機能を使っているように見えます。そして、チップ自体は loopback capture(出力している音をPCに戻す)の機能を持っていない、あるいはアナログミキサーになっているから戻しようがないって可能性さえあります。loopback の機能が欲しくなってきたのは最近のことですし、CD や DVD を再生するだけなら、そんなのいらないですから。なので、この仮説が正しければ、今回は失敗したけどうまくいくPCもあるのかもしれません。

ループバックで耳壊し

2つ目の可能性。loopback capture が必要なユーザは限られています。もし最初からステレオミキサーを入れておいて、「デバイスを聴く」を押したらどうなるでしょう?何か再生した途端、音のループができてハウリングを起こしたようなすごい音がします。ホントにすごい音なので試さないでくださいね。ステレオミキサーのプロパティに「このデバイスを聴く」が存在すること自体が危険です。もし、耳を傷める人が出れば間違いなく訴訟さわぎ。どうです?僕がマイクロソフトやパソコンメーカーの人間なら入れませんね。

あ、そうそう。たまにこの音がループした状態でパソコンが壊れるとか、サウンドカ-ドが壊れるとかいう記述がありますが、そんなことはありません。仮に壊れたとしたら、そんなダサイ設計のサウンドカードは捨てましょう。もっとも、耳のほうは壊れますので、くれぐれもご用心を。

DRMがらみの問題

最後に指摘したいのは、DRM(Digital Rights Management)です。loopback capture というのは、パソコンの再生音をデジタルデータで取り込むことが可能ってことですよ。厳重に著作権管理された音楽データがあっても、loopback capture がすべてを台無しにします。だって録音できちゃうんだもん。ですから、DRM を考えると著作権保護された音楽データは loopback できなくするみたいなことが求められるわけです。

3つほど、妄想ベースの仮説を立ててみましたがいかがだったでしょうか?ブログで「ステレオミキサーを使えばできます!」って書いてあるのを見るたびに、大丈夫かないろいろ問題ありだよって思うのです。そんなわけで、万人向けにはちゃんとした外付けのミキサーをいつもお勧めするんですよ。もちろん、ステレオミキサーがうまく動くPC持っている人はラッキーですけどね。

ちょっと自信のないところもありますが、書いてしまいました。嘘がありましたら、コメントに遠慮なく「うそつきオヤジめ、ぐぬぬ」とか書いていいですよ。直しますから。

今回は長かった。緑茶でも入れますか?茶菓子がないな。麩菓子?ぐぬぬ。

 

実験用PC

  • Windows 7 Professional SP1 Memory 4GB
  • DELL INSPIRON 530
  • インテル® Core2Duo E7400 @2.8GHz
  • Realtek HD Audio Driver 6.0.1.6662 (チップ:ALC888)

参考

  • WASAPI(Wikipedia)
    http://ja.wikipedia.org/wiki/WASAPI
  • About WASAPI (Windows) MSDN Dev Center
    http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/windows/desktop/dd371455%28v=vs.85%29.aspx
  • Windows Multimedia Hacks
    楽しいハック講座 (4) Windows7 オーディオアーキテクチャの概要
    http://blogs.msdn.com/b/windows_multimedia_jp/archive/2010/06/28/4-windows7.aspx
  • ステレオミックス問題総合対策情報
    http://www.atamanikita.com/stereo-mix/
  • RealTekオーディオデバイス総合情報
    http://www.atamanikita.com/RealTek/index.html
  • Loopback Recording (Windows)
    MSDN デベロッパーセンター
    http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/windows/desktop/dd316551%28v=vs.85%29.aspx
  • DRM【Digital Rights Management】IT用語辞典
    http://e-words.jp/w/DRM.html
印刷

“veezzle free stock photo Sound Mixer” is by stockmediacc and licensed under
Attribution 3.0 Unported (CC BY 3.0)
http://www.veezzle.com/photo/879781/Sound-Mixer

You can skip to the end and leave a response. Pinging is currently not allowed.
Subscribe to RSS Feed Twitter は Ume108 だよ